キャラクター

ICT×建設業

テクノロジーが変えた現場 Check the innovation!

今、「ICT※」と、その技術を活かそうとする人のたゆまぬ努力によって、古いイメージが大きく覆るような革新が次々と起きています。
生産性が上がる、働き方が変わる、不可能を可能にする。
ここ10年で大きく飛躍し、まだまだ進化を続ける建設現場のリアルをお届けします。

※情報通信技術:Information and Communication Technology

株式会社岡﨑組
  • 株式会社 岡﨑組
  • 自動で精度が高い測量ができ、
  • 作業者のストレスが激減!

Check the innovation!

あらゆる工事現場における測量作業

ICTがなかったら

複数名の作業員を要する地上測量。
時間のかかる専門性の高い作業でした。

工事前に行う測量は主に3人がかりで行い、100㎡ほどの測量でおよそ半日を要します。取得データから2次元の平面図、横断図、縦断図を作成する作業も、専門性の高い時間のかかる作業でした。

ICTを導入したら

ドローンを使った3次元測量で、人員も時間も大幅削減!

ドローンで上空から行う写真測量で、作業員は2名に。100㎡ほどの測量なら20分で済む上、より密度が高く詳細なデータが得られます。さらに測量データから自動で3次元図を作成することもできるようになりました。

現場の声

瀬戸山さん

勘と経験が頼りだった測量作業が、より効率的で、正確に。

株式会社 岡﨑組
1999年入社

瀬戸山 雄之さん

導入した当時、ドローンを使った測量は全国的にも珍しく、高価で扱いづらい機材と慣れない操作に苦労したのを覚えています。しかし現在は、比較的安価で軽量なドローンも誕生し、操作にも慣れ、そのメリットを強く感じています。測量に必要な人員と時間を削減できたことで安全管理に人員を割くことができるようになりましたし、精度の高い3Dレーザースキャナーと組み合わせたり使い分けたりして、より隙のない設計データが効率的に作れるようになりました。以前の測量は作業者の経験則に頼る部分も多く、緻密な作業に非常に気を遣う毎日でしたが、ICT導入による機械化・自動化で、不安が軽減されました。

吉原建設株式会社
  • 吉原建設株式会社
  • 3次元データによる出来形管理で
  • 困難な工事でも労力を大幅削減!

Check the innovation!

大規模な川底の掘削工事

ICTがなかったら

水をせき止めるなどして、作業員が実際に河道に立ち入って進める必要があった。

川底の掘削工事は測量や進捗確認などのために作業員が実際に川に入って行うため、水をせき止めたり干潮時を狙ったりして作業する必要があり、大きな時間的制約や労力がかかりました。

ICTを導入したら

直接川に入らなくても、3次元データ管理で作業ができる!

3次元測量したデータをバックホーと呼ばれる掘削に使う重機と連動させ、作業員が直接川に立ち入らなくとも、モニターを見るだけで「どれくらい掘ったか」「あとどれくらい掘るか」が確認できるようになりました。

現場の声

増田さん

ICTがあれば、若手でも熟練者に劣らない活躍ができます。

吉原建設株式会社
2009年入社

増田 泰久さん

土木業界はいま、熟練したオペレーターが減っているという現状があります。しかしICTがあれば、若手でも熟練の技術者たちと比較して遜色ない仕事ができるというのが、大きなメリットだと思いますね。週休二日制も導入され、以前よりも働きやすくなった建設業界。ICT導入によって、測量作業が楽になるなど、安全性や工期がずっと改善されました。

甲斐さん

“体育会系な職場”というイメージが覆りました。

吉原建設株式会社
2017年入社

甲斐 亜由夢さん

ICT技術は、メーカーが開く講習会に参加して学んだ上で現場で実践してみて、直接教えていただくという流れで活用法を習得していくことがほとんどです。その手順を踏めば、大抵は一度で覚えることができます。入社以前、建設業界へのイメージはやはり“体育会系”で、作業員さんも怖い方が多いというイメージがあったのですが、実際は優しく指導してくださいますし、周囲の皆さんの仕事ぶりは格好良くて憧れます

旭建設株式会社
  • 旭建設株式会社
  • 危険な現場でも、重機の遠隔操作で
  • 労働災害がゼロになる!

Check the innovation!

土砂災害が発生した現場の砂防堰堤新設工事

ICTがなかったら

立ち入ることすら危険な現場は、そもそも工事が不可能だった。

傾斜角度40度以上の土砂崩れ跡地で、落石などの危険がある現場。安全のために発注者が「無人掘削」を指定したので、作業員の立ち入りが必須である従来の方法では工事ができませんでした。

ICTを導入したら

重機の遠隔操作で工事が実現、作業員の安全を担保!

掘削に用いるバックホーと呼ばれる重機を、VRを使って遠隔操作。重機の位置情報と3次元設計データを組み合わせ、掘削地点がモニターで確認できるようになり、無人化施工の導入に成功しました。

現場の声

河野さん

残業や休日出勤もなし! 建設業界は変わりました。

旭建設株式会社
1998年入社

河野 義博さん

ICTは、正確なシミュレーションよる工期短縮やコスト削減、危険な現場でのリスク回避に欠かせません。弊社はICT導入以前から社長の方針で「原則、残業禁止」ですが、そのための生産性向上にも寄与しています。2022年に起きた土砂災害現場での砂防堰堤の建設工事ではICTをフル活用しており、その中には無人バックホーの日本初の導入も含まれています。これは危険で「不可能」な工事を「可能」にする、大きな一歩になりました。この一例に止まらず、宮崎建設業界全体におけるICTの知識の底上げを図るべく、宮崎県でコンソーシアムを発足し、ICT技術の知識や事例の共有をしあう活動も行なっています。